恩田 壮恭 / Masanori Onda

自己紹介

2020年3月入社
過去には大手証券会社で機関投資家および一般投資家向けの証券システムの開発や、新規事業の立ち上げに従事。LayerXではエンジニアとしてAnonifyの開発に貢献。

Techブログ

Azure Confidential Computing VMでAnonifyを動かそう
こんにちは!LayerX LabsでAnonifyを開発している恩田( さいぺ )です。 前回は秘匿化モジュールAnonifyの開発について書かせていただきました。 記事中でも言及しましたが、AnonifyのバックエンドはIntel SGX®︎を採用しています。Anonifyはソースコードを 公開 しているので、誰でも動かすことができるのですが、Intel SGXが動作する環境でないと実行できない等、少々ハードルが高くなっています。 そこで今回はIntel SGXを動作可能なAzure Confidential Computing VMを利用して、Linux(Ubuntu)でAnonifyを動かすまでの初期セットアップ手順を紹介します。 ゴールは「AnonifyのCIで実行しているスクリプトを動作させること」です。 スクリプトの内容は、Anonify上で実装したERC20 1相当の送金ロジックを含む結合テストです 2。実際の内容は こちら から見ることができます。 Intel SGXに対応した仮想マシンを提供している Azure Confidential Computingを利用します。 仮想マシンのシリーズとしては「DCsv2」がAzure Confidential Computing VMに該当します。 残念ながらDCsv2シリーズは日本のリージョン(Japan EastとJapan West)には対応していません。対応しているリージョンは こちら から確認できるので、お好きなものを選んでいただいて大丈夫です。本記事ではEast USを選びました。 まずは Azure Marketplace から「Azure Confidential Computing (Virtual Machine)」を検索します。 「作成」を押下すると、以下の画面が出てくるので必要事項を埋めてください。認証用の公開鍵はご自身のものを使ってください。 「確認および作成」を押下するとデプロイ可否の検証が始まります。少し待ち、検証に成功したあともう一度「作成」を押下するとVMが作成されます。数分待つと登録したSSH公開鍵を用いて、SSHでアクセスができます。今回の例では ssh cipe@ でアクセスできます。 3