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#42 VPoE経験者のHR目線から思う、LayerXでEMをやる面白さ【ゲスト:HR serimaさん】

2022年1月にエンジニアからキャリアチェンジして人事としてLayerXに入社されたserimaさんに、CTO松本が話を聞きました。
話中にも出てくるserimaさんが書かれたnoteはこちら
EMとHRは地続きだった。エンジニア出身の私がLayerXのHRに向き合い感じていること|serima|note
今回のエントリは、HR として入社した最初の 3 ヶ月にやったことについて記載します。非常に幅広いアクションでしたがいずれも HR としてのコンテキストスイッチに必要なアクションだったと振り返っています。 今年の1月に入社エントリを書きましたが、あっという間に 3 ヶ月経っていました。あまりに濃密でもう半年くらいは経っている感覚です。 入社エントリを書いたのは 1 月でしたが、実は昨年の 11 月ごろから副業として週 1 程度でお手伝いをしている期間がありました。その期間は対外的な活動はできなかったこともあり、基本的には社内の Slack や Notion を可能な範囲でインプットしたり、採用の定例ミーティングに参加して社内の雰囲気を掴んだりしていました。 とはいえ動きの早い LayerX の場合、週 1 程度の稼働だと 1 週間の動きをキャッチアップするだけで終わってしまうなど、なかなかアウトプットを出せないなーというもどかしい気持ちも正直ありました。 ただ、1 月からフルタイムで動けるようになったことで制約が一気に外れた感覚がありました。 まずは何よりメンバーに知ってもらうこと、そして信頼をしてもらえるように、小さくてもアウトプットや徳を積み上げることを意識して行動していました。 たとえば細かいことではありますが、自己紹介、ちょっとした連絡、Slackのスタンプなどなど「まずは自分から」というスタンスでいることを心がけていました。(現在進行系!) 石黒さんのツイートのこれは、本当にそうだなと思っており、現在私はWorkspace 内で 2 位にまでつけるようになりました。笑 自分自身が候補者の方に LayerX の説明をできるようにするためには、当たり前ですが自分自身が LayerX のことを解像度高く知らないといけません。 私はエンジニアから HR にジョブチェンジしたという背景があり、開発サイドすべての採用を担当する事になり、これまでのエンジニアのみの目線に加えデザイナーや PdM のインプットも意識して取り組みました。 社内ドキュメントや Slack を追いかけることで得られるインプットと、メンバーの方と話すことで得られるインプット、大きく質が違うなと感じメンバーの方との接点を増やすことにしました。 特に私が採用を担当するエンジニア、デザイナー、PdM などプロダクトサイドの方々とは、割と早いタイミングで

Transcript

挨拶
松本:LayerXNow!、今回で第42回になります。 今回は、人事のserimaさんと話をして行きたいと思っています。 まずLayerXnow!の趣旨の説明をさせていただきます。LayerXNow!は、我々会社の中身・組織・事業・開発メンバーなどを赤裸々に知ってもらおうというのが一番の目的となっております。ブロックチェーンじゃなくてSaasとFintechのLayerXだよっていうのを、皆さんに知ってもらうためのチャンネルになります。
(1:30):serimaさんの自己紹介/起業時の話
松本:では、serimaさんと我々呼ばせてもらってます柴山さんに来ていただいてます。 彼は、VPoEから人事へと言う面白いキャリアチェンジをされているので、その辺の話を聞けたらと思っております。よろしくお願いします。
serima:はい、よろしくお願いします。
松本:早速、そのキャリアについて掘って行きたのですが、その前にこれまでどういったことに取り組まれてきたのかについて簡単に説明頂いても大丈夫ですか?
serima:僕は高専を卒業後に大学に3年次編入したんですけど、 大学と雰囲気が合わなすぎて、インターンシップとか、課外活動みたいなことばっかりやってまして、そんな中でたまたま知りあった友人と学生ノリでWebサービスを作って起業してたりしてました。 結局そこは僕が途中で抜ける形でやめてしまったのですが、その後いくつかスタートアップやメガベンチャーで、エンジニアとして入社して、前職では5年ほどゲームメディアの会社で働いていたんですけど、サーバーサイドエンジニアから入社して、そこから、開発リーダー、マネージャー最終的にはサービス開発部長、いわゆるVPoEをしていたところまでがこれまでのキャリアになります。 今はLayerXでHRのポジションとして石黒さんと一緒に、主にエンジニアの採用であったり、プロダクトチームの採用全般プラスあとはそのオンボーディングみたいなところの課題解決などを、一部やり始めてますと言った感じです。よろしくお願いします。
松本:よろしくお願いします。何度聞いても親近感が湧く経歴です。僕も初めてのキャリアが学生時代に友達と若気の至りで作った会社だったんです。最初に起業されたのはなんでだったんですか?
serima:もともとその高専の5年生とか4年生ぐらいから学生向けのビジネスコンテストみたいなものにたくさん出ていて、結構外に積極的に行ってたんですね。その流れでたまたま開発ができて、たまたまヒットしたから法人化したという感じです。本当に勢いだけですね。
(4:33):入社に至った経緯、懐かしのClubhouse
松本:勢いですね。でもそれも採取的にVPoEまでキャリア数sめられててすごく良いことだなと思っています。そこから今我々のところに来て頂いて一緒に仕事しているわけですが、最初にLayerXのことはどこで知られたんですか?
serima:一番最初はClubhouseでした。
松本:たしかに、2021年の1月から3月くらいに空前のClubhouseブームに乗っかってましたね。
seima:そうですね。サービスとかはとりあえず出たら乗っかるタイプだったので、Clubhouse招待してもらって。勢いがあって話を聞いていく中で役員がワイワイしている感じとかが完全に異色で新鮮でした。僕はそこに親近感を覚えて気になってましたね。 ただまだ当時LayerXが何をしている会社なのかはあまり知らなかったです。
松本:どちらかと云うとClubhouseで目立ってる集団がいた感覚ですかね。褒められた感じがして嬉しいですね。当時は毎週月曜日午前中の経営会議終わりにそのままのノリでClubhouse経営会議的な感じでランチを食べながら役員の手嶋さんにファシリテーションしてもらうコンテンツをやってました。そこから決まった採用が結構多かったです。
serima:最近はTwitterスペースとか活用してますよね。
松本:結構新卒採用とかも、人事のicchhyyさんが最近Twitterスペースやってましたよね。
(11:42):EMに必要なエンジニアリングスキル
松本:この時点だとLayerXは何か目立つ会社ぐらいだったと思うのですが、そこから関わろうと思ったのはなんでだったんですか?
serima:前職でEMとかVPoEみたいなことをやるようになって、何年か経っ比較的すごくカオスな時期に抜けたなって印象があったんですね。 後から入った人達もパフォーマンスを出せる様になって譲っても大丈夫だと感じた頃から、次は自分がコードを書くと云うより人や組織に向き合うことの方が楽しいしパフォーマンスも上かもしれないと思い始めました。とはいえEMとしてまた同じことをするのもなんとなく起こることが想像できて、
松本:刺激不足ですか?
serima:カジュアル面談でいろんな会社さんとお話しさせてもらったんですけど、EMになるためにはまず現場でコードガリガリ書いて、そこから上がっていってほしいという期待がやっぱり多くて、それは当たり前とは思いつつも、自分自身がまたコードをゼロから書いていくところに引っかかる部分がありました。 そこを経由しない形での関わり方を探していたときに石黒さんのMeetyを見つけて突撃してみたのがLayerXとの関わりのスタートです。
松本:コード書くところからというよりも、もっとささっとバリューを出したいといったところだったんですか?
serima:僕自身がコード書くことでバリューを出せるか不安があったんですよね やっぱ長らくコードを書いていたわけではなかったので、どちらかというと後半の方はインフラチームなどのマネジメントばっかりだったので、触ってたのはawsのコンソールだったりとかと云うこともあって、改めてコードを書きたいのか自問した時にそれは違うと思いました。
松本:なるほど。ちなみにserimaさんは色々なEM経験を前職から積まれたと思うんですけど。 あえて、EMにエンジニアリングスキル、その瞬間、コードをかけるスキルはどこまで必要だと思いますか?
serima:これは難しい問題ですよね。個人的にはそんなに必要はないかなと思うんですけど、そのチームの、例えばテックリードだったりそのチームで技術的な意思決定をして行くであろう人と対等にディスカッションできるような知識はあったほうがいいかなとは思ってはいます。
松本:うん、結構水準が高いような気もしますね。会話ができるのが大事ってことですかね。
serima:そうですね。EMにとって大事なのは例えばテックリードの人が何か決めていくにあたって、EMの人に交渉をしに行くといった様に捉えられるとすごくチームとしてのパフォーマンスが出にくくなっちゃうと思うので、本当対等に対話できて、お互い信頼感が持てれば、それは全然いいのかなって気はしますね。
松本:どちらかというと、エンジニアの側に立って、一緒に意思決定動かすことができるくらいの技術力は必要、だけどメインはコミュニケーション。といった感じですかね
serima:コミュニケーションとあとはその意思決定に責任を取っていく様な、その辺の覚悟の方が全然大事な気がしますね。
松本:うん、ありがとうございます。ここは諸説いろんな人の意見もあると思うんですけど、僕はserimaさんの意見すごくいいなと思っております。
(13:27):LayerXを選んだ決め手
松本:そこからLayerXに行く決め手はなんでしたか?
serima:最終的にはその選択肢としては3つあったんですけど、決め手はやっぱり人でした。 僕の場合、選考が人事っていうポジションでのオファーだったんですけど、エンジニア採用であったりエンジニアの方と関わることもあって、人事だけじゃなくて、数多くのエンジニアの方と面談とか面接、ランチも含めていろいろさせて頂いて、選考のプロセスが長かった反面たくさんの人と関われました。 それがすごく自分にとってはポジティブで、本当に会う人みんな根っからいい人だと感じました。この表現だと本当の良さが伝わらない気がするんですけど、いい人って中でも一本芯を持った熱や意思を本当に皆さんから感じたところですかね。
松本:VPoEから人事だとそのワードだけからすごく劇的な変化に感じますけど、多分serimaさんの中では地続きなんですよね。今の「人」の話も人事としてここでやってこうと云う決め手だったってことですよね
serima:はい。
松本:思い切った方向転換の理由も、コード書くよりも、っていうくだりのお話が一番大きいところですかね。
serima:そうですね。あと前職の開発組織側で採用の候補者と関わる機会がないことに課題感を覚えていとこともあります。先ほどのClubhouseもいわゆる潜在層へのアプローチ手段だと思うんですけど、自分がいたポジションではちょっとやりずらくて、HRと云うポジションが一番動きやすいというのも挙げられますね。
松本:ちょうど最近noteに書かれていたところですね。それでEMとHRは地続きだったと
serima:まさにそれですね。入社後や採用面接は、いわゆるそのEMやVPoEが普通に出てくると思うんですけど、その前段の一次面接より前みたいなところではやっぱり難しくて。 最近はMeetyでいきなりカジュアル面談のエンジニアも当たり前になりつつあると思うんですけど、それよりもっと前へのアプローチって、エンジニアが時間を使いづらいと思っています。 エンジニアだけじゃなくて、EMもやっぱり開発チームのマネジメントがやっぱり比重として大きくなってるので、そうなるとその採用活動、いわゆる採用広報みたいなところには、どうしてもこう相対的に時間を使えなくなったりしちゃうので。いわゆるその人事の人が、エンジニアにインタビューして出すみたいな動きはよくある光景だと思うんですけど、漠然ともっと良くできないかなとは思ってました。エンジニアが直接やったら早いっていう気もしつつ、とはいえ開発もあるので、そのバランス感を色々考えてました。あとは自分自身の得意領域とか、好きな領域でいろんな人のキャリアの話を聞くのはすごく好きなので、その交点にたどり着いたっていう感じです
松本:すごく大事な出会いだった感じですね。
serima:本当にすごく大事でしたね。
松本:人事的な領域というか、マネジメント的な領域はその地続きってnoteに書かれたのは本当そのとおりだなと思ってます。EMをやっている時に軸足が開発によることや、前工程にいける時間が足りないことによるモヤモヤを解決してる感じですね
serima:まさにそうです。
(22:00):具体的な業務内容
松本:ちなみに、具体的にこういうことをやりたかったというのはあるんですか?
serima:具体的にはカジュアル面談前の、例えば連絡とか、ちょっとしたホスピタリティの部分だと思うんですけど、そういうところに自分自身がコミットできるのは嬉しいと思っています。 メールの文面やコミュニケーションの取り方、スピーディーに連絡を返すところってもちろん一般的な人事の方もすごく意識はされていると思うんですけど、対エンジニアで言うともっと良いやり方もある気はしていたので、その辺にフルでコミットできるのはやりたかったことなので嬉しいです。
松本:serimaさんと一緒にスカウトの文面を考えている時に、さすがだなと思う事多いですね。
serima:ありがとうございます。
松本:なんかこれまで仕事をしていると文面結構いじっちゃうことが多かったんですけど、もはやどういうふうな文面を出すにしても、serimaさんに任せておくとだいたい綺麗に仕上がるってことが多かったりするので、出す時もserimaさんにレビューしてもらったりとか、そういったところの安心感をすごく感じてます。
serima:ありがたい。
松本:助けられてます。本当に毎日やっぱりそのホスピタリティからちゃんとLayerXの良さが伝わると思っていて、仕事のしやすさは、まさにserimaさんが感じていたモヤモヤを埋めるピースなんだと思いました。 過去のLayerXの中でやっていることも少し具体的に聞きたいなと思うのですが、今人事として、特に開発の採用周りで日々どんなことをする時間が多いんですか?
serima:具体的には、カジュアル面談後一次面接、その一次面接の後に技術課題をお出ししてるんですけど、その採点業務とか。あとは人事チームとしての定例の準備であったりとか。日々その事業部の開発サービス事業部の中でどういう人がマッチしているのかの解像度を上げていくために、各エンジニアと1on1を入れさせて頂いて入社後のオンボーディングの改善に繋げることも行っていますね。それと組織の急拡大期に起こる課題に対してエンジニアと肩を並べながら動いています。
松本:serimaさんの話を聞いていると、人事+EMのような働き方ですね
serima:そうなんですよね。だからこそ、地続きだなってのを本当に痛感していると言うのがnoteに書いた内容です。
松本:潜在層とのコミュニケーションから、マネジメントまで本当にフルサイクルでやられてますよね。
(24:50):LayerXでEMをやる面白さ
松本:話が変わりますが、serimaさんがこうEMと人事両方のアプローチしている中で、やっぱEM採用は急務ですね。今LayerXで云うと2月3月十数名ずつ増えるみたいな結構な拡大速度でなんですけど、組織化においてEMはすごく重要だなと思います。serimaさんの目線から、LayerXでEMをやる面白さってどの辺にあると思いますか?
serima:自分自身入ってみて数ヶ月、改めてこう感じるのはエンジニアの方々の顧客への価値追求の仕方や、プロダクト作りへこのこだわりは本当に強いと思っています。それはそういうマインドだけじゃなくて、それを裏打ちする技術力とか、カスタマーサクセスやセールス、マーケの方など色んな職種の型を交えて物事を進めて、最終的にはお客様への価値を届けていく所への意識が本当に強いです。 それを繋げて、これまでのスピード感を今後も上げていけるとお客様にとってもすごく良いと思っています。醍醐味としてはお客様に近い存在として、その価値を届け続けるための結節点であり、起爆剤である。そしてエンジニアと一緒に、協力しながらできるとすごく面白いと思っています。
松本:そうですね。複数のプロダクトでコミュニケーション結節点として、会社全体を上手く動かしていく、EMの手腕が問われるところだと思っています。
serima:まさにまさに。事業ドメインも複雑で、オンボーディングの課題感にも多少繋がるんですけど、だからこその面白さみたいなところはやっぱりあるかなと思いますね。
松本:本当に業務ドメインはSaasもFInTechも、どこを見ても見たことないものが多いですよね。serimaさんがまさに今取り組んでられるところでもこれをオンボーディングして行くのがめちゃくちゃ大変
serima:ですね。なので、一緒にむしろやってくれる人、本当に大募集してます
松本:本当に、正直な事を言えばもう明日からでも来てほしいみたいな状況ではあります。 やっぱり組織をみんなが楽しく開発できる状態をどれだけ長く維持できるかって、すごく会社にとって大事だと思っていて、そういう意味でもEMがきちんと全体の方向性を整えてくれて、前に進める結節点になってくれてる。っていうのは大事だと思ってます。
最後に
最後にserimaさんがこれからの一年でやりたいこととなどありましたら聞いてもいいですか?
serima:まだ模索中ですが、これから拡大する組織でHRの立場からスピードや品質を落とさないよう支援することはずっと考え続けていきたいです。エンジニアとしてのバックグラウンドも活かしながらみんなと信頼感えきを築いていいものを作り続けて行きたいです
松本:serimaさんと一緒に働けるっていうのは、EMとして働きやすい土壌が整ってます、みたいになっていいですね。
serima:そう言っていただけると非常にうれしいですね。、僕自身もEM歴で言うとベテランなわけではないですし、これからも経験を積んでいかなきゃいけないと思ってます。 そこで次にEMに来られる方とぜひ一緒に課題を解いていきたい思っています
松本:地続きのEMとHRでなだらかな地面を作ることに現在取り組まれているので、そこに一緒に取り組んでくれるEMの方や、興味を持たれた方はserimaさんや僕とでもMeetyでお話しできますので、ぜひ。
serima:お待ちしてます。
松本:丁度しまった感じになったので、第42回の放送は、このへんにしておこうと思います。serimaさんから最後に伝えておきたいことなどありますか?
serima:非常に働きやすい環境と僕自身思っています。本当に理想を追求し続けられる組織だなと本当心から思っていて、信頼のおけるメンバーと切磋琢磨できる環境です。これから高みを目指して行きたいみたいな方などどんな職種でも、ご応募いただけると嬉しいです。
松本:すごくいい話でした。ありがとうございました。