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#18 「高品質を届け続ける」LayerX インボイスのQAとCS 【ゲスト:QA/CS梶原さん

Transcript

挨拶
松本:LayerX now!、今回は第18回ですね。今回は前回に引き続き、梶さんに来ていただいて、今回は、彼が持っている大きなミッションが2つほどある中で、中身について深掘りしつつ、どういうことを考え何をしているのかを話して頂こうと思います。 ということで今回も引き続き梶さんに来て頂いています。梶さん、よろしくお願いします。
梶原:よろしくお願いします。
1:13 CSとQA:仕事内容
松本:梶さん前回の最後の方で、QAとCS、2つの話がいきなり出てきて、 他の企業さんならそれぞれ1部門なので、その話をお伺いしようと思います。 改めてこのQA、CS、直近どんなことをやっているのか教えて頂けますか?
梶原:まず前提で僕が今2つ持たせていただいているのは、僕が組織の中で遊撃隊員みたいな動きを割とするからやらせてもらっている仕事だと思っています。前回も話した通り、営業の経験とスタートアップで開発をやっていたので、Biz/Dev両方の視点を持って業務をできるようになっている為に間に立って落っこちそうな仕事を拾っていくことはすごく増えています。 QAについては、元々は他のプロダクトを作っていたメンバーがやっていたんですけども、今結構な勢いで開発しているエンジニア勢がいますので、その機能開発に取り組みながら、品質を担保していくことが一人だと難しくなってきたので、そこに私が入らせて頂いています。今取り組んでいるのは、主に2週間に1回リリースを続けているのですが、そのリリース直前のQAでしっかりバグを検出して、プロダクトに出ないように担保していく、その取り組みに対する実際のQA表を作っていったり、QAプロセスを効率化していくところですね。あとは新機能を理解して、QA表に落とし込むことももちろん含まれます。それがQAです。 CSについてはこれも1月にLayerX インボイスを導入してから、導入社数がどんどん増えてきている中で、仕様をお客様にしっかり伝えていく。あとはお客様からもらった意見から実際に作ろうとした仕様とお客様の使われ方が違うとか、バグが出ないかとか、こういう風に仕様を変えていった方がいいかなとかっていうところを考えてやっています。
松本:めちゃくちゃ今目から鱗だったんですけど、この2つって梶さんの中でつながっているんですね。
梶原:つながってますね。QAは僕はすごく重要なポジションだと思っています。プロダクトや開発組織について、一番理解をしていないと回していけないポジションだと思っています。 QAをしっかり回せていると、多分プロダクトに対してしっかりフィードバックを回して行けますし、お客様との対峙もできるんじゃないかと思っています。
松本:QAのチームとQAエンジニアって、海外ではすごい引っ張りだこですよね。まだ国内での認知は低いですが、すごく高度なお仕事で、その先端を走っていこうとされているんですね。
梶原:頑張っていこうと思ってます(笑)
松本:でも元々QAやられてたわけではないですよね?
梶原:そうですね、もちろん前職で自社サービスを作ってたんで、最後リリース前にテストするとかはやっていましたけど、いわゆるQAっていう取り組みは、正直そんなに考えてはいなかったです。
5:40 LayerX インボイスの品質とは?
松本:「間に落ちそうだから拾っていった」って、実際に拾っていった中に自分の中の定義としてLayerX インボイスにおける品質って、どういうことを指していますか?品質って定義の仕方が色々ある中で、LayerX インボイスにおける品質ってなんなんだろうっていう。
梶原:僕は意識をしているのは、LayerX インボイスが扱っている領域の重要性というか、経理という領域を扱っているので、LayerX インボイスでコアな機能に何かが生じると、お客様の会社の経理というか、会計に影響を与えてしまうっていうのがすごく重たい話だと思っています。なので結構シンプルに、アプリケーションのコアな機能に、一切バグとか障害がないことをまずは最低限目指さないといけないと思っています。 もちろんお客様からいただく声で、LayerX インボイスはレスポンスが早い、サービスがサクサク動くというのはあるので、それも自分もQAしながら見たりとかはしています。
松本:LayerX インボイスがお客様の経済活動をデジタル化する、に足る活動をずっとできているか、僕らがシステム品質で出すレベルのものを見ているようなイメージを持ちました。
梶原:ありがとうございます。もちろん僕だけではなくて、僕はハンドリングをやらせていただいているだけなので、CTO室の協力とかがもちろんあってこそなんですけど。
7:40 どう品質を担保しているの?
松本:このQA自体の中で、特にどんな取り組みで品質を担保してるんですか?2週間に一回出てくる機能数としては頭がおかしい量なんですよね。 ほんとに10、20みたいなレベルで機能が細かいのから大きいところまで出ているので。このQAを2週間っていうスパンで担保してくのは大変だと思っていて、スタートアップがQAで折れる理由の一つだと思うんですよ。いつもどうやって成り立たせてるんですか?
梶原:機能開発はやいなぁ、もっとゆっくりでもいいんじゃないかなっていうQA目線の気持ちを持つことはあるんですけど、今やっぱり足元自動化ですね。E2Eテストの自動化を心を折れずに頑張り続けているところです。
松本:自動化っていうのはまた、最初って人手でのテストだと思うんですけど、重視されているのは自動化の方なんですね。
梶原:今足元はそうですね。実際今やっている作業は人手でポチポチやっている感じがもちろん多いです。でもこれだけの開発スピードで人がテストをし続けるのはもう現実的ではなくなってきているのを感じていたので、当然自動化をしていかなきゃいけないなと思ってます。
松本:じゃあ多少ムリをしてでもまずは自動化の方を優先して積み上げていくみたいな。
梶原:2週間ずつちょっとずつ自動化範囲を広げていっている感じです。
松本:自動検知をしていって、一番重要なQAは人手でやっていくみたいな感じですね。
梶原:そうですね。
松本:ある意味コンピューターも我々QA人員として扱えるように、僕ら自身をデジタル化するところから始めてるんですね
梶原:そうですね。僕がQAしている項目数と、1項目あたりの時間やバグの検出率などまとめてるんですね。この前のQAで振り返ったら最初よりも全QA項目数が2倍弱まで増えているんですけど、QAにかかっていた時間はリリース前の半分になっていたんです。非常にみんな協力して整備できたのでよかったと思ってます。
松本:4倍ってすごいっすね。4か月で4倍って月次の成長率大変なことになりますよ 月次40%くらいですよ。
梶原:まあでもみんなで一緒に進めている取り組みではあるので。みんなもQAをしながら仕様をより把握してくれてスムーズになってきたり、新メンバーが仕様を把握するためにQAやりますと言ってくれたり、チームみんなで効率化してこれたっていう話です。
12:00 QAと開発のコミュニケーション:スタートアップにアドバイスするとしたら?
松本:このポイントだと思ったんですけど、QAが結構難しくなる理由の一つが、QAはQAで独立して動いてしまって、ケース作り頑張っているけどみんな開発頑張ってる様な、ここのコミュニケーションってすごく重要だと思うんです。 さっきの話ですとCSともつながっているし、QAと開発も繋がるって話なんですけど。QAと開発の間のコミュニケーションで梶さんがスタートアップにアドバイスするとしたら何が重要だと思いますか?
梶原:アドバイスできるほどの解像度がまだないですけど、まずスプリント計画とかのミーティングにもちろん入っています。その段階から、仕様に対して私がわからなかったタスク内容については、これどういう仕様ですか、こういう画面をイメージしていますか?って確認しています。なのでQA項目を落としていく段階で、自分の中でちゃんと仕様がイメージできているとか、仕様がわかりづらいものは、ちょっと説明書いていただけますか?とか補足をもらったりしています。
松本:その仕様をもらいにいくコミュニケーションを丁寧にしている感じですよね。
梶原:そうですね。最近意識しているのは、ステージング環境に出てからQAしてプロダクションにリリースされる流れなんですけど、ステージングに出てからがQAの仕事って感じで、最初は受け取ってやるのにいっぱいいっぱいになっていたんですけど、できるだけ上流に入り込んで、上流で仕様を把握したり、仕様を検討している段階でバグが起きにくいような仕様のコメントをしていったりとか、QAがテスターではなくて一番上流で仕様検討の段階から品質を担保していく組織にもっていきたいなと思っています。
松本:理想的なQA部隊ですね。まだ人が足りないけどって感じですね。 ぜひこれを聞いているQAに興味を持った人にもぜひ来てもらいたいですけども。
14:10 仕様策定からQAまでどう繋げている?
松本:じゃあそこの、今は仕様策定から開発からQAまでをどうつなげるかみたいな話があったんですけども、ここってどういう風なつながりを自分の中で意識されているんですか?
梶原:結構シンプルに、一番仕様を把握しているべき人間だと思っていますQAが。そうしないと品質を担保していけないからですね。仕様把握した上であえての異常系をつっこんで考えてみるだとか。そうすると、CSってお客様から質問されたことに対してこういう使い方で対応できますよという会話が自然と出てくるんですよね。そのCSでのQ&AをZendeskのユースケースとして書いて展開していくとかもできますし、起点としては仕様を一番理解できる立場にあるというのが大きいと思います。
松本:なんか今の話聞きながらすごく思ったんですけど、梶さんってあれですね、QAの最終的なゴールはお客様をほんとに見ているんだなと思って。お客様の体験、サクセスが品質のゴールであって、そこから逆算して仕様まで見ていくみたいな そこで自分が把握している仕様の範囲内で、お客様の実際の触り方とか、仕様の期待値とのギャップとかも検査しているんですね。
梶原:多少ですね。思った通りに触ってくださっている方も多いのでありがたいところではあります。
松本:デザインの力もありそうですね。
梶原:そうですね。そこは本当にプロダクトの力が強いなと思っていて。CSをやっていてネガティブな意見をほとんどいただかないんですよね。質問とか、こういう機能ないんですかっていう要望はもちろん沢山あるんですけども、基本的には「導入してよかった!」っていう意見を圧倒的に頂戴できている状態なので。あとはよりスムーズに使っていただけるよう、より細かい機能だったりとかアップデートの共有をしていったり、画面共有していただきながらその場で設定を一緒にお手伝いしたり、足元の取り組みではやっています。
16:38 これからどんなチームを作りたい?
松本:ちょうどこれからさらにこういうことやっていきたいみたいな話も出てますけど、やっぱそれのネックはいつも僕らの中ではいつも「人!」って感じですけど、これから人が増えるとしたらどんなチームにしたいとかありますか?
梶原:そうですね、基本的には…エモい話から入ってしまうんですけど、。やっぱり同じ方向を向いて、背中を預けられるメンバーが集まってくれるとありがたいなと思っています。 今たまたま僕が遊撃隊員としてあたっていますけど、このままマネージャーでチームを持ちますって、必要だったらやります。いい人が入ってくれば僕がQAを抜けてCSに専念したいタイミングもあります。そういう意味で背中を預け合わせられるメンバーが入ってきたら、柔軟によりみんなで動いていけるなと思っています。
松本:TRUSTですね。Trustful Teamですね。
梶原:そうですね。そこでこういう視点を持っている人が入ってきてくださったら嬉しいなというのが1つありまして。これはいつも思っていることなんですけど、LayerXの社風としてもあるんですけど。仕組み化して、人を活かしていける人、みたいな視点ですね。とにかくLayerXってノウハウの共有が普通の会社の数倍くらいあるんですよ。やってみたことは社内のNotionとかに1回書いてみたり勉強してみたりして横展開していくスピードがすごく早い。しかも共有していく密度が共有レベルみたいなのが凄いので。なのでセールスでもCSでもQAでも、とにかく標準化をしていくというのがおおいに文化として根付いていっています。 なので新しく入ってきたメンバーの立ち上がりも早いですし、セールスも、最低限活躍できるようになるまでのスピードが早かったりはしているので。そうやって自分が取り組んできたことを惜しまずに、みんなに展開して、成果が上がっていいチームになる前提をもっている人だとすごく嬉しいですね。LayerXのバリューの「Trustful Team」とか、一番最後の、社内に対する「徳」とかに値するかなと思っています。
松本:それもあって今ソフトウェアで自動化を積み上げていっているというのが自動化の文脈だったりしますね。これが積み上げられる仲間をどんどん増やしていきたいなというのが今あるんですね。QAって今何人くらい募集されているんですか?
梶原:募集は全ポジション常にたくさんしているんですが、QAはQAエンジニア、もしくはソフトウェアエンジニア・イン・テストを、ハンドリングしながらご自身でがーっとやってくれるような方が来ていただきたいなと思っています。僕は多少経験があって話ができるくらいにはなっていますけど、明確にエンジニアではないので、QAを一緒に支えてくれるエンジニアが欲しいなと思っています。
松本:さっきの仕組み化も含めて、全体を1個設計できそうなタイミングが今あるから一緒にやろうって感じですかね。
梶原:そうです。色々取り組みうまくいってる風に話しましたけど、実際やれてるのってQAの中のE2Eテストの効率化だけなんですよ。プロダクト全体で見たときに、E2Eでやってみたけどそもそもここは単体テストAPIテストで保証して、E2Eはなくしてもいいよみたいな、それでプロダクト全体の品質を上げていくべきだよね、みたいな展開はもちろんあります。 なのでエンジニアとして全工程を俯瞰して見ながら、E2Eだけではないもっと上流に入り込んだ品質保証を一緒にやっていきたいなと思っています。
松本:さっきのカスタマーサクセスとつながった新しいQAのデファクトスタンダードみたいな話が確率できるとものすごくいいチームになりそうですね。
梶原:すごくいいですね!楽しみです
松本:ちょうどしまった感じがするので、そろそろ締めさせてもらえればと思います。なんかいいですね、僕らがソフトウェアを武器にしたQAチームっていうのを作って、さらにそれがCSとつながって、お客様に最終的によりよい品質で届くっていうことにチャレンジしている梶さんのお話、すごく面白かったです。本日は梶さんをお招きしてお話しました。ありがとうございました!
梶原:ありがとうございました。